文学フリマの一般入場チケット販売が始まりました。なんか時代が変わりましたねえ……同人イベントは「会場で買うカタログが入場料代わり」のイメージでしたが、webカタログが普及したり、入場証がリストバンドになったり。その中でも今回はデジタルチケットメインで、「なんかフツーのイベント(?)みたいで面白いなー」なんて思いました。まあここ数年参加はJ庭中心で、しかも一般入場を知らないせいかもですが☆
さて、その文学フリマと翌週のコミティアに向けて、今回はノンケの(笑)レトロSF短編集を企画しています。じつは過去に書いたまま本にしていなかった作品たちで、『流星』を編集した時に「微JUNEやBLの要素がないので」入れられなかったものです。
昨年コミティアに復帰しまして、イベント自体が「ノンケ=JUNE・BL縛りなし」なので、会場を眺めて「もっと発想を自由にしてもいいなぁ……」と思うようになったんですね(J庭も好きで行ってるので「縛り」っていうのはおかしいですけど(笑))。で、これは塩漬けになってたノンケ作品の原稿を活かすチャンスかも、と思いまして。
「レトロSF」としたのは、自分で読み返して「古本で読むSFみたい」と思ったから。自分の好みがそのへんなのもありますが、書いた時期も20年くらい前ですから、ナチュラルに「レトロ感」があるのは当たり前ですね(笑)。ある意味自虐的というか、開き直った命名です。(最初は「ノンケSF」と頭に浮かんだのですが、「いや、そりゃあんまりだろう!」と自己ツッコミ。J庭慣れしすぎです!(^^;))
いっそ自分好みの「疑似古本」にしちゃおうかなー?…とイタズラ心が起こったら、アイデアもムクムク湧いてきて……なんだか編集作業がおもしろくなってきました。「見立て」が好きみたいです(笑)。原稿は基本的に完成していて推敲だけなので、本のビジュアル含めて全体で遊びたいなーと思っています。
同人誌の小説で、イマドキのモチーフ(異世界とか美少女とか、あるいはBLだとか)を入れていない普通のSF(?)、というだけではアピールするのも難しそうなので、「レトロ」を柱にするのは良いかもしれません。何より自分が楽しいので(笑)。
…あ、今思ったんですが、自分がぼんやりイメージしてるSF小説って、「未来小説」みたいです。近未来も遠未来も含めて。今回いれるものもすべてそうなっています。いわゆる「レトロフューチャー」かどうかはちょっとわかりませんが。
ビジュアルとしては、個人的には1960年代頃の新書なんかの「鋭角的な昭和感のあるカット」(「イラスト」というより「カット」)が好きなんです。これは昔からなんですが、なぜか描いた方の名前などは特に調べたことがありませんでした。それをちょっと検索してみたら、意外なお楽しみの鉱脈につながりました。このテイストを持ち込めたら面白いな……なんて考え始めたのですが、こちらの話は長くなりそう。また改めて書きますね。
とにかくそんなことを考えていたら、昨夜テレビ(NHKの『ネタドリ』)で「昭和レトロ好き」な若い方々が紹介されていてびっくり。なんてタイミングでしょう! まあ自分のアプローチとは重なりつつ少し違うところもあるかもですが(親子ほど世代が違うので仕方ないです(笑))、レトロテイスト自体は「流行に逆行」でもないのかも、と悪いことに気を強くしてしまいました。同人誌イベントでそういう趣味の方がどれほどいらっしゃるかは謎ですが、もともと「人生どこ行ってもアウェイ」なので、気楽に気楽に……と自分に暗示をかけています。(緊張しいなので💦)
そんなわけで、うまくいったら少しいつもと毛色の違う冊子が並ぶと思います。コミティアのカットには入れてしまったので、遅くともティアには間に合わせたいです。(文学フリマはサークルカットがないんですね。webカタログは直前まで編集できるらしいし、予定が固まると怖気づいてしまう自分にはありがたいかも?) ちょっと早いですが、どうぞよろしくお願いします。(^^)