もう来週が冬コミですね。準備も大詰めです。
新刊の新装版『History:低体温男子イアン・ワージングのハロウィーン』は無事製本を終え、一昨日宅配発送に含めることができました。カラーの口絵・イラストが入ったほか、結局本文も手を入れてしまったので、改訂新装版ということになります。書き足しというより表現を改めたり、テンポを整えたりという改稿です。
もともとお試し用に配布もしていた作品の有料版なので、「それ(配布版)以上のものにしないと作る意味がない」と無い知恵を絞りました。というか、自分自身のやりたいわがままを通したといいますか…。
予算の関係で本文印刷や中綴じ製本は自前ですが、表紙やカラーページを印刷所さんにお願いし、とても綺麗に仕上げていただけました。感謝です。
じつは表紙の色は、想定より赤みの強い仕上がりになったんです。でも今回はハロウィーンの夜、セピア色の思い出……みたいなイメージの本なので、ハロウィーンカラーのオレンジが強調されたのはかえって良かったように思います。家族にも見せてみたところ、「かえって明るくていいんじゃない?」との反応を得ました。怪我の功名です。(笑)
表紙はいつもはマット系にするのが好きなんですけど、今回は夜景の「抑えたきらびやかさ」を出したかったので、光沢のある紙でベタっと暗くつぶす部分と明るい部分のギャップを出し、マットPPはあえて貼らないことにしました。結果的に夜景が輝いているように見えてくれました。ぜひ実物をご覧ください。
内容も予定よりかなり変わったので、kindle版ものちほどコンテンツの追加・差し替えをするつもりです。ダウンロード済の方はコンテンツ管理画面からアップデート版を落とせますので、完了後にお知らせさせていただきますね。(お値段も少し上がると思いますので、今のうちに落としておいていただくとすこーしお得かもしれません(笑))
銅色のホチキス針と化粧裁ちカッター初挑戦
今回はイラストを少し厚めの紙にしたため(裏が透けてほしくなかったので……)、中綴じ用のステープラーも以前より多く綴じられるものに新調しました。海外製で針のサイズも若干違うのですが、おかげで銅色(商品説明では「レッドゴールド」)の針を使うという選択肢ができました。これはやるしか!
普通の3号針でも使えるのですが、取り寄せた輸入品の針は幅が細めで、自家製ながら冊子らしい仕上がりになりました。
そこまでこだわると欲が出まして(笑)、いつもはしない小口の化粧裁ち(中綴じ本の真ん中が出っ張るのをまっすぐに切り揃えること)もしてみました。昔は定規を当ててカッターでやってみたこともあったのですが、失敗することが多く、せっかく製本までこぎつけた本が廃棄になるのはかなり心が折れたので、カット紙の断裁面をそのまま生かして長いこと裁断はしていなかったんです。今回は思い切って押さえのついた大きなカッターを導入してみました。
いろいろ初めての試みがあって、原稿があるにも関わらず入稿・製本共に時間がかかりました。でも結果的にその甲斐はあったと思います。バカみたいですが出来上がった本をためつすがめつしています。(笑)
イラスト含めて「イアンと元カレの歴史」でまとめた一冊、お楽しみいただけたら嬉しいです。
小口裁ちは慣れると楽しくなってきて、当日持参する二次・評論系既刊在庫のコピー誌も切ってみました。化粧裁ちしていないコピー誌でまず傷むのはここなので、綺麗になって新品みたいになりました。(^^)
二次系既刊は、スペースの端に階段状にずらーっと並べて陳列するつもりです。在庫があるものは一部なのですが、数が多いのでスペースでゆっくりご覧いただけたらと思います。ジャンルはSHERLOCK(二次小説本とレビュー本)、ホビット(二次というよりパロディな岩波文体小説など)、The Game(日本版カット部分を含めたご紹介本)です。
The Gameはイアンのモデルだったジョナサン・アリスさん(『SHERLOCK』アンダーソン役)がおいしい盗聴エンジニアを演じる冷戦スパイドラマです。アリスさんファンとしてはお宝な作品なのですが、残念ながら日本では見られる環境が限られてブレイクしませんでした。たぶん存在をご存じの方自体が少ないかと……でもレンタル版はあるので、お正月の鑑賞もおすすめです❤