2016/10/15
ただいま、次のイアンものの資料を漁っております。北海に沈んだUFO、という話になる予定なので、北海関係、UFO関係をいろいろと。モチーフとしてがっつり出すかどうかは関係なく、なんとなく心惹かれるものを見て回ってるのですが……いやー楽しい楽しい♪(笑) マイブームになってしまったのが「北海油田」です。なんというか、巨大な工場が海上ににょきり生えているような、姿のSF感がたまらなくて。廃墟萌えにもがっつり対応する魅力です。アマゾンで検索してたら海上油田基地のプラモデル(廃墟じゃないけど)まであって、桁が一つ低かったら買ってました……。(高い(笑)) そんな中で、北海油田そのものを舞台にした小説を見つけました!それがこちら、ハモンド・イネス作『北海の星』。シェトランド諸島の西に発見された油井がモチーフなので正確には大西洋なのですが、大きく北海油田の一部と括られるようです。 これ、書かれたのは1970年代。主人公が労働争議に関わってたり、「コミュニスト」や「アナーキスト」などの用語が飛び交って素敵な時代感があります。北海油田がブイブイ言わせてた(この言い方ももう死語?)のがこの時代なので、当時の「ホットなモチーフ」で書かれた海洋冒険小説、という感じです。イギリスのアマゾンで感想を見てみたら、今は失業補償制度があるから、労働争議にここまで入れ込む気持ちがわからない……というのがあって。なるほどなー、本国でも時代が変わるとこういうものなんだな……と興味深かったです。日本はその点まだまだなので、かえって感情移入はしやすいかもです。(ただ、過激な行動はやはり受け入れがたいかも) 読んで「あれっ」と思ったのが……この主人公、冒険小説の主役らしくないんです。